イギリス発のSFアンソロジードラマ『ブラックミラー(Black Mirror)』。近未来のテクノロジーがもたらす人間社会への影響を、鋭く風刺的に描いたこのシリーズは、世界中に熱狂的なファンがいます。「気になってはいるけど、どこから見ればいいの?」「シーズン多すぎて手が出しづらい…」という方も多いはず。そこで本記事では、『ブラックミラー』の基本情報や見る順番について、絶対に見てほしい名作エピソード(ネタバレなし)をご紹介していきます!
『ブラックミラー』ってどんな作品?
『ブラックミラー』は2011年にイギリスのChannel 4で放送開始。その後Netflixが権利を買い取り、シーズン3以降はNetflixオリジナルとして世界中に配信されています。ジャンルとしてはSFドラマですが、「宇宙戦争」的な派手なSFではなく、近未来にありそうなテクノロジーを題材にした物語が中心です!
ブラックミラーの特徴
ブラックミラーの特徴は以下のとおりです。
- 1話完結のアンソロジー形式(毎話、登場人物・舞台・ストーリーが異なる)
- テクノロジー × 人間心理のダークサイドを描く
- バッドエンド多め。後味の悪さがクセになる
- 社会風刺・道徳的ジレンマなど、考えさせられるテーマが多い
視聴者の中では、『イギリス版の世にも奇妙な物語』とも言われています!各話ごとにキャストも世界観も異なり、まるで短編映画のような完成度。共通するのは、どの話も終わったあとに 「これ、本当に起こりそう…」 と背筋が寒くなることです。
『ブラックミラー』を見る順番は?
結論から言うと、どのエピソードから見てもOKです!『ブラックミラー』は、どのエピソードから見始めても問題のないオムニバス形式のドラマシリーズとなっています。それぞれの物語が独立していて、登場人物や設定も毎回異なるため、決まった視聴順はなく、どのシーズン、どの話から見ても楽しめます。とはいえ、熱心なファンの間では、一部のエピソード同士に繋がりがあるのでは?という考察もあります。実際に、他の回へのさりげないオマージュや共通する世界見を示唆する伏線が散りばめられていることもあるようです。
前後関係があると言われている話
『スミザリーンズ』(シーズン5 第2話)と『国家』(シーズン1 第1話)の事件の後に展開しているように見えるという声があり、『ホワイト・ベア』(シーズン2 第2話)と『シャット・アップ・アンド・ダンス』(シーズン3 第3話)にも時間的な前後関係があると推測されています。そのほかにも、『プレイテスト』(シーズン3 第2話)や『国家の憎しみ』(同シーズン第6話)など、時系列のつながりを感じさせる回がいくつか存在します。
最新シリーズには人気エピソードの続編が!
最新シリーズのシーズン7では、シーズン4第1話の『宇宙船カリスター号』の続編も描かれています。こちらは続編であると公式も認められているようです。
気になる話から見ても楽しめるのも魅力の一つ!
基本的にはそれぞれが独立した作品として成立しているため、自分の興味に合わせて気になるエピソードから観ることができます。好みに応じて観るエピソードを選べるのも、このシリーズの大きな魅力のひとつです。あらすじを見て、気になる話を見てみるというのも楽しみ方の一つです。
【厳選】おすすめエピソード7選(ネタバレなし)
『ブラックミラー』の魅力は一言では語れません。そこで、各テーマや魅力別におすすめエピソードを7つご紹介します。
1. シーズン1 第2話「1500万メリット(Fifteen Million Merits)」
バーチャル空間で生活する人々が、毎日バイクを漕いで仮想通貨を稼ぐ社会。夢は“有名人”になること。
→現代のYouTube・インフルエンサー文化への鋭い風刺。
2. シーズン2 第1話「ずっと側にいて(Be Right Back)」
最愛の人を事故で失った女性が、AIによって再現された“彼”と再会することに…。
→「もしも死んだ人と話せたら?」というテクノロジーがもたらす倫理的ジレンマと悲しみがテーマ。
3. シーズン2 第4話 「ホワイト・クリスマス(White Christmas)」
人里離れた凍てつく小屋で、2人の男は記憶を語り合う。未来技術がもたらした彼らの苦い過去…その断片がひとつに重なった時、見えてきたのは、思いもよらぬ“現実”だった。
→恋愛の裏切り、監視テクノロジー、意識の複製、デジタル刑罰といったブラックミラーの要素が凝縮された“名作中の名作”。
4. シーズン3 第1話「ランク社会(Nosedive)」
SNS評価がすべての世界。人々はお互いを☆5段階で評価し合い、そのスコアが社会的地位や就職・住宅選びにも直結する。
→「SNS社会の怖さ」がリアルに感じられる問題作。ピンク色の世界見が逆に不気味。
5. シーズン3 第4話「サン・ジュニペロ(San Junipero)」
1980年代風の街で出会った2人の女性が惹かれ合うが、彼女たちには秘密が…。
→『ブラックミラー』にしては珍しい“優しさ”が溢れる感動系エピソード。涙腺注意。
6. シーズン4 第1話「宇宙船カリスター号(USS Callister)」
スペースオペラ風の舞台だが、実はすべてが現実とリンクしている?
→ゲーム・VR・パワハラ・支配欲など現代の職場やデジタル依存に切り込む秀作。
7. シーズン6 第1話「ジョーンはひどい人(Joan is Awful)」
“自分の日常がドラマ化されている”という悪夢のような現実に直面する女性。
→AI、プライバシー、ストリーミングサービスの闇など、現代の不安を鋭く切るエピソード。
その他にも面白いエピソードはたくさん
今回は筆者のセレクトで面白いエピソードを7選ご紹介しましたが、正直選ぶのにとても迷いました。それくらい、魅力的なエピソードばかりです。シーズン1からシーズン7まで現在全部で34話あります。ぜひご自身の好きなエピソードを見つけてみてください!
まとめ
『ブラックミラー』は、ただのSFやホラーではなく、「今の社会や私たち自身の在り方を問う」鏡のような作品です。『ブラックミラー』を見る順番には特に指定ありません。どのエピソードから見ても大丈夫。まずは自分の気になるテーマから1本見てみることをおすすめします。そして気づいた時には、作品の深みに引き込まれているはずです。