京都や大阪でカメムシの大量発生が報告されています。
カメムシは強いにおいを発するので、部屋に入られるとやっかいですよね。
大阪や京都で早くも報告され始めたカメムシの大量発生は、なぜ起こったのか。
また、カメムシが大量発生した年は大雪になるという噂は本当なのか調べました。
この記事でわかることはこちらです↓
- 京都や大阪でカメムシ大量発生の理由や原因
- カメムシ大量発生で2023年の各県の注意報
- カメムシ大量発生で2023年は大雪になる?
京都や大阪でカメムシ大量発生の理由や原因はなぜ?
京都・大阪でカメムシが大量発生した理由は、夏の湿度が高い京都大阪で高温が続いたことと、雨が少なかったこと。
越冬できたカメムシが多く生き残って繁殖したのが原因です。
カメムシの寿命は長いもので1年半あります。
カメムシは春から夏にかけて繁殖し産卵します。
生まれたカメムシは1ヶ月ほどで成虫になり、翌年の繁殖期に卵を産んで一生を終える「越冬する虫」です。
京都大阪で2023年にカメムシが大量発生した要因は4つ考えられます。
- 京都大阪は2023年に猛暑日が続いた
- 京都大阪の2023年は例年よりも雨が少なかった
- 京都大阪は例年よりも今年の冬が暖かかった
- カメムシの食料であるスギ・ヒノキが豊作だった
順番に説明しますね。
京都大阪は2023年に猛暑日が続いた
今年の夏は残暑も厳しく、とにかく暑かったという感想しかありません。
京都は今年5月から真夏日(30°以上)が出始めました。
猛暑日(35°以上)は40日以上、17日連続という記録も更新しています。
2023年の統計です。
京都は2022年の1.3倍は猛暑日が増えています。
私は親戚がこの地域にいるのですが、関東の湿度とは質が違いますよね。
まとわりついて息も苦しくなるようなそんな多湿です。
大阪はこちらです。
大阪も真夏日は既に60日(2ヶ月!)猛暑日も30日に届きそうです。
大阪は京都よりも前年比2倍近く猛暑日がありました。
カメムシの大量発生はX(旧Twitter)でも何人もの人がポストしています。
大阪カメムシ大量発生してる???
バチバチ飛び交うカメムシの群れの中通るしかなくて心拍数やばい人生で嫌だったことリストの10位ぐらいに入れる絶対
避けるのに必死だったけどよく見たら足の踏み場もないぐらい大量につぶれてるしもう終わりです⬡⬡⬡— かやま (@kayamayoh) September 26, 2023
カメムシのバチバチ当たる音は不快です。
なんとカメムシは2ミリの隙間があれば、家の中に入ってこられるそうです。
空気の入れ替えや洗濯物の取り込みには注意が必要ですね。
京都大阪の2023年は例年よりも雨が少なかった
こちらの図は平年と比較した全国の降水量です。
丸で囲った「京都」「大阪」は平年と比べて70%ほどしか降っていなかったことがわかります。
降水量平年比
参照:気象庁
雨が少ないと、生まれたカメムシは生き残るので大量発生につながります。
京都大阪は例年よりも冬が暖かかった
今年に入ってエルニーニョ現象が確認されました。
エルニーニョ現象が起こると赤道付近の海水温度が高くなり、貿易風が弱まります。
太平洋高気圧の位置が変わり、日本では冷夏・暖冬になると言われています。
京都大阪の冬の気温も高くなりました。
気象庁の統計によると、2017-2018年の冬が平年より1.5°低かった以降はずっと高くなっています。
※気象庁では2021/2までのデータになっています。
2022年まではラニーニャ現象だったので、厳冬になってもおかしくはありませんでした。
しかしずっと平年より気温の高い冬が続いています。
2023年の夏はエルニーニョで冷夏かと思えば、真逆の酷暑でしたよね・・。
カメムシの食料であるスギ・ヒノキが豊作だった
越冬するカメムシは、気温が高いとより多く生き残り繁殖期を迎えることができます。
カメムシの食料である、スギやヒノキの実が2023年は豊作でした。
スギ…ヒノキで思い出すのは花粉症です。
今年の花粉の飛散はとんでもなく多かった記憶があります。
冬の気温が下がらず、去年生まれたカメムシが多く越冬できたことも大量発生に関係しています。
カメムシ大量発生2023都道府県の注意報は?
2023年にカメムシ注意報が出ている都道府県は、現在20府県です。
現段階では青森、岩手、宮城、山形、福島、群馬、埼玉、千葉、石川、岐阜、愛知、京都、和歌山、鳥取、島根、山口、高知、佐賀、熊本、鹿児島…の20府県に発令されています。
最終的に35都道府県に発令された2022年も併記しました。
都道府県 | 2023年カメムシ注意報 | 2022年カメムシ注意報 |
北海道・東北 | ||
北海道 | 〇 | |
青森県 | 〇 | 〇 |
岩手県 | 〇 | |
秋田県 | 〇 | |
宮城県 | 〇 | 〇 |
山形県 | 〇 | 〇 |
福島県 | 〇 | |
関東 | ||
茨城県 | 〇 | |
栃木県 | ||
群馬県 | 〇 | 〇 |
埼玉県 | 〇 | |
千葉県 | 〇 | |
東京都 | 〇 | |
神奈川県 | ||
中部 | ||
新潟県 | ||
富山県 | 〇 | |
石川県 | 〇 | 〇 |
福井県 | 〇 | |
山梨県 | ||
長野県 | ||
岐阜県 | 〇 | 〇 |
静岡県 | ||
愛知県 | 〇 | 〇 |
近畿 | ||
三重県 | 〇 | |
滋賀県 | 〇 | |
京都府 | 〇 | 〇 |
大阪府 | 〇 | |
兵庫県 | 〇 | |
奈良県 | 〇 | |
和歌山県 | 〇 | 〇 |
中国 | ||
鳥取県 | 〇 | 〇 |
島根県 | 〇 | 〇 |
岡山県 | 〇 | |
広島県 | 〇 | |
山口県 | 〇 | 〇 |
四国 | ||
徳島県 | 〇 | |
香川県 | 〇 | |
愛媛県 | 〇 | |
高知県 | 〇 | 〇 |
九州・沖縄 | ||
福岡県 | ||
佐賀県 | 〇 | |
長崎県 | ||
熊本県 | 〇 | |
大分県 | 〇 | |
宮崎県 | ||
鹿児島県 | 〇 | |
沖縄県 |
2022年のカメムシ大量発生は西日本に集中したようです。
カメムシの大量発生は2022年までは偶数年に多く発生しています。
つまり、昨年は「表年」だから増えたのだと言われていました。
2023年はそのパターンでいくと「裏年」のはずですが、例年多くなかった東日本にもカメムシが大量発生しています。
カメムシ大量発生で2023年は大雪になる?
2023年のカメムシ大量発生の影響で大雪になるとは限りません。
岡山県や鳥取県で「秋にカメムシが多いと、その冬は大雪になる」という言い伝えが、あります。
西日本でも雪が降る地域では、割と一般的な説のようです。
雪国生活が長い、本学の安藤名誉教授(山形出身・弘前大学教員)に尋ねてみると、やはり何か根拠がある話ではなさそうです。
個人的には、成虫で越冬するカメムシは冬に近づくと雪国の人にとっては身近な昆虫なので、雪と結び付けられて語られるようになったのではないかと想像します。
参照:弘前大学環境昆虫学研究室
2022年の動画に説明があります。
弘前大学の菅原良平助教が説明しています。
「カメムシが大量発生した年は大雪になる」に科学的な根拠はありません。
京都大阪のカメムシ大量発生の理由や原因はなぜ?2023年は大雪になる?まとめ
京都大阪のカメムシ大量発生についてまとめます。
京都や大阪でカメムシ大量発生の理由や原因
➡猛暑・多湿・少雨に加えてエサが豊富にあったこと
カメムシ大量発生で2023年の各県の注意報
➡現時点で20府県にカメムシ注意報発令
カメムシ大量発生で2023年は大雪になる?
➡大雪になるとは限らない
カメムシは農家の稲や果実を腐らしてしまう害虫です。
被害に遭わないように毎年薬をまくそうですが、今年はとにかく暑かったので生育が早すぎて後手になったそうです。
京都大阪はカメムシが大量発生しています。
カメムシは洗濯物が好きなので、香りのいい柔軟剤に寄って来ることもあります。
においもきついカメムシを、なるべく家にいれないように注意してくださいね。