「北風と太陽」という童話を幼少期の頃、一度は読んだことがあるのではないでしょうか?「王様の耳はロバの耳」といったように、直接的に教訓を説くのではなく、物語を通じて自然にその教訓が理解できるような形式で伝えられる寓話ですが、その意味や教訓などを覚えている方は少ないでしょう。今回は、「北風と太陽」の意味や教訓、あらすじや内容、使い方を紹介していきます。
「北風と太陽」意味は?
「北風と太陽」はイソップ童話に収録されており、「北風のような厳しい方法ではなく、太陽のような穏やかで寛大な方法を選択すべき」という意味が込められており、「北風=マイナス」「太陽=プラス」の要素に気づかせてくれる作品でもあります。
人と同様、「温かさ」は安心感を与え癒してくれるもので「人を包む」時に重要なものになり、「厳しさ」は可能性を刺激し時に「人を導く」強さがあるのです。
「北風と太陽」教訓は?
「北風と太陽」は「強制すると反発をまねくが、自主性を尊重して促すとうまくいく」ことが教訓と言えます。その他にも「冷酷に強制して何かを強いるより、温和で優しく接することで人を動かすことができる」
「物事を進める上で、力ずくで行ってはならない」「物事を進める上で、ゆっくり着実に実行する方が最終的に大きな利益を生む」「厳しさよりも優しさが勝る」という教訓も込められているということです。
「北風と太陽」あらすじや内容は?
空の上で太陽と北風が遊んでいましたが、どちらが強いかという言い争いを始めてしまいます。そして、力比べをすることに。方法は、道を歩く旅人の服を脱がせた方が勝ちというもの。先行は北風で、冷たい風を思いっきり旅人に吹きつけ、服を吹き飛ばそうと一生懸命に頑張ります。しかし、旅人は背中を丸めながらも歩き続けたのでした。
それを見た北風はさらに強く風を吹きますが、旅人は服を抑えて身を守ります。北風がますます風を強めると旅人はさらに服を着こんでしまいました。北風が疲れ果てて諦めると次は太陽の出番です。
太陽は北風とは違い乱暴な方法は使わないと言います。そして、空から穏やかな光を地面に送ったのです。すると旅人は急に暖かくなってきたため不思議そうに空を見上げながらぽかぽか陽気に誘われて服を一枚脱ぎました。そして、太陽が力を込めると、野原の草も森の木もぐんぐん葉っぱを広げ、鳥たちも楽しそうに歌い始めます。
さらに暑くなったので旅人は服を1枚、また1枚と脱ぎ始め、汗を拭きました。そして、しまいには、服を全部脱ぐと気持ちよさそうに川に飛び込むのでした。この内容にいり、手っ取り早く乱暴に片付けようとするよりもしっかり着実に物事を成した方が最終的にはyまくいくという教訓が込められた物語となっています。
「北風と太陽」使い方は?
「北風と太陽」は「何でも力任せにことを進めるのではなく、工夫して目的を達成させなければならない」という教訓を含んでいるため、実用例を紹介すると以下のようになります。
- あのクライアントは、頭が固いことで有名であるため、北風と太陽戦法でアプローチをかけようと思う
- 売上を伸ばしたいからといって、強硬な営業は良くない。北風と太陽の精神が大切である
- 恋愛ドラマで、女性主人公は強気な男性ではなく、優しい男性を選んだ。まさに北風と太陽である
のような表現として使用するなど、日常生活やビジネスの場面で活用することができますね。
まとめ
今回は、「北風と太陽」の意味や教訓、あらすじ・内容や使い方を紹介してきました。童話の1つでしか認識していない方も多かったと思いますが、意味や教訓、使い方を見ると色んな場面で使用できる言葉であることがわかりました。