二日酔いが酷くて「昨日の夜の記憶がない!」となった経験をお持ちの人はどれくらいいるでしょうか?そんな“あるある”な失敗を、まさかのスケールで描いたのが『ハングオーバー』映画シリーズ。
今回は、ハングオーバー映画3シリーズのそれぞれのあらすじと、世界中で愛される理由、その魅力をたっぷりとご紹介します。
昨日なにが起きた!? 史上最悪のハングオーバー
「昨日の夜、何があったっけ?」目が覚めたら部屋はめちゃくちゃ、仲間の一人は行方不明。そんな二日酔いから始まるドタバタ騒動を描いたのが、世界中で大ヒットした映画『ハングオーバー』シリーズ。
予想外のトラブル、そして男たちの奇妙な友情が詰まったのがこの作品です。シーズン1はダグの結婚式、シーズン2はステュの結婚式、シーズン3はアランの更生施設入所前が舞台となり、それぞれの“ハングオーバー”が巻き起こります。
考えられないくらい弾けてしまっている男たちの行動はかなり笑いを誘い、ハングオーバーの映画を観る者を夢中にさせます。
シーズン①消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
シーズン1である『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』は、ダグが結婚するので、バチェラーパーティーをラスベガスで決行。ダグと新婦の弟であるアラン、親友のフィル、ステュで楽しんだのでした。
朝起きた記憶のない三人、どこかに連れ去られ他のではと行方不明になってしまった新婦のダグ。ダグを探す為に、手がかりを求めてあちこち回る男三人組。予想外の自分たちの行動に驚き笑い落ち込みながらも結局は無事ダグを見つけます。
出典:シネマトゥデイ
記憶がない朝の惨状inラスベガス
特筆すべきは朝の部屋の中の惨状です。ホテルの部屋の中はとにかくめちゃくちゃどころの話じゃない!なぜか鶏が部屋の中を歩き、トイレにはなぜか虎がいます。フィルは酷い二日酔いで頭を抱えながらステュに話しかけますが、なんとステュの歯が一本抜けて、ダグが行方不明に。
アランが部屋中ダグを探してもいないのですが、なぜか赤ちゃんがそっとカゴの中に寝かされています。このはちゃめちゃな状況を何ひとつ記憶がなく、あらゆる「なぜ」が理解できない男たちは、とにかくコーヒーを飲んで落ち着くところからダグ探しが始まります。
シーズン②史上最悪の二日酔い、国境を越える
シリーズ第2作『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』では、ステュの結婚式のため、一行はタイへ向かいます。前回のダグのバチェラーパーティーでの大惨事を思い出し「もう二度とごめんだ」と思っていたステュ。しかし、少しだけならと夜に集まって飲んだ結果、翌朝またしても悪夢のような二日酔いの朝を迎えることに。
フィルが「またやっちまった」とトレイシーに電話するシーンから、再び破茶滅茶な騒動がスタート。ダグは途中で部屋に戻って無事でしたが、今度は新婦の弟が行方不明に。こうして、彼を探すための長くて危険な一日が始まります。
記憶がない朝の惨状inバンコク
シーズン2の“最悪の二日酔い”の朝は、巨大なゴキブリが歩き回る汚れたホテルの一室から始まります。部屋の中には人間のものらしき“指”が転がっていたり、服を着た猿がいたりと、何とも怪しい光景が広がっています。さらに、アランのフサフサだった髪は見事に丸坊主、ステュの顔には消えないタトゥーが…まさに悪夢のような朝。
そして部屋の片隅には、前作で彼らを散々騙したチャウの姿が。なんと彼はアランに結婚式へ招かれ、一緒に昨夜飲んでいたというのです。事情を聞こうとするも、チャウは薬のやりすぎで急に倒れてしまい、何も聞けないまま再び混乱の渦に巻き込まれていきます。
シーズン③最後の反省会
シーズン3の『ハングオーバー!!! 最後の反省会』は、結婚式前のハングオーバーではなくトラブルメーカーのアランのことが中心となります。彼の父が亡くなったことをきっかけにアランが不安定になり「もう面倒見切れない」と家族の勧めで更生施設に入ることになります。更生施設まで送り届ける約束をしたフィル、ステュ、ダグの3人。
しかし、途中過去に因縁のあるギャングに襲われ、チャウを連れてこいとまたダグが人質として連れ去られてしまいます。チャウは薬で死んだと思い込んでいたが実はまだ生きていて、ダグを取り戻そうと予測不能な大騒動が巻き起こります。
出典:シネマトゥデイ
アランの奇行
今回は、鉄板ネタになっている二日酔いで記憶がない酷い朝の描写はありません。シーズン3は、ぶっ飛んだ存在感を放っているアランとこれまた破天荒な愛すべき悪役チャウが中心となって物語は進みます。
その中でもやはり毎回驚くような奇行を披露するアランですが、今回も期待を裏切らず。キリンが好きなアランは、キリンを買ってトレーラーに乗せて高速道路で走行。高架のフレームに首のながいキリンが激突し首が・・・前代未聞の大惨事に。
なぜ映画「ハングオーバー」は世界中で愛される?
一見ただのドタバタコメディに見える『ハングオーバー』ですが、その奥には男達の友情や人間らしい不器用さが丁寧に描かれています。二日酔いで記憶をなくす、そんな誰にでも起こり得るシチュエーションが、観る人の共感を呼ぶのでしょう。お酒でついハメを外した経験がある人なら思わず苦笑してしまうはずです。
常識をはるかに超えた破天荒ぶりを見せますが、その中には確かな人間味があります。完璧とは程遠く、失敗ばかりの彼らが、それでも助け合い、最後には笑って許し合うそんな姿に、観る者は心を動かされハングオーバーが長く愛され続ける理由なのでしょう。
まとめ
『ハングオーバー』シリーズは、単なる二日酔いコメディではなく、男達の友情や絆をユーモラスに描いた作品です。常識外れのトラブルに巻き込まれながらも、どんな時でも助け合い、最後には笑って許し合う姿が印象的。ドタバタの中にも温かさがあり、観る人の心をほっとさせてくれます。日本でリメイクされるなら大沢たかおにフィルを演じてほしいなぁなんて…!
笑いあり、感動ありのストーリーは、何度観ても新しい発見がある、まさに大人のためのコメディです。

