古くから今現在までその多くが伝わっていることわざ、今回紹介するのは「棚からぼた餅」ということわざです。今では「棚ぼた」の略称で使われることが多い「棚からぼた餅」ですが、意外にも正しく意味を理解して使っている方は多くはないのだそう。そこで今回は「棚からぼた餅」の意味や教訓、使い方、また同じように使える似た意味のことわざなどについて紹介します。
棚からぼた餅の意味って何?
棚からぼた餅とは「思いがけず幸運を得ること」を意味することわざです。なぜそれが棚からぼた餅というのかというと「棚の下で寝ているときに牡丹餅(ぼた餅)が棚の上から落ちてきて偶然口の中に入った」という昔話からきています。昔は砂糖が貴重だった時代もあり、砂糖を使ったお菓子は贅沢品とされていたため、ぼた餅に幸運の意味を持たせているようです。
棚からぼた餅に込められた教訓とは?
棚からぼた餅の意味は前述した通りとなっていますが、「棚からぼた餅」はときおり教訓として使われることもあります。おさらいにはなりますが棚からぼた餅の意味は「思いがけず幸運を得ること」です。しかしそんな都合のいいことはめったに起きるものではなく、運頼りにするなという意味で「棚からぼた餅を期待するな」と、教訓として使われる場合もあります。
棚からぼた餅と似たことわざ
棚からぼた餅と同じような意味を持つことわざは他にも色々あります。棚からぼた餅以外でどんなことわざがあるのでしょうか?
鰯網で鯨を捕る
「鰯網(いわしあみ)で鯨(くじら)を捕る」ということわざの意味は棚からぼた餅とほとんど一緒の意味を持っており、その由来は読んで字のごとく「鰯漁で使うための網に鯨がかかった」というものなのだそうです。「鰯網で鯨を捕る」の意味は「予想外の収穫や思いがけない収穫を得る」というもので、まさに棚からぼた餅の意味とほとんど一緒となっています。
鴨が葱を背負って来る
「鴨が葱を背負って来る」は現在では「鴨葱」という略称で良く使われることの多いことわざです。こちらの由来は「鴨がついでに葱を背負って来てくれれば鴨鍋の材料が揃う」というもので「相手の行動が自分にとって都合よく、思惑通りである」という意味になっています。偶然幸運がやってくる「棚からぼた餅」とは違い、こちらは相手の行動などに対し使われるようです。
勿怪の幸い
「勿怪(もっけ)の幸い」とは「思いがけず幸運が訪れる」という意味を持ち、棚からぼた餅とほとんど同じ意味を持っています。勿怪とは本来、死霊や生霊などの良くない物を意味する言葉ですが時代の流れで変化して「思いがけないこと」としても意味を持つようになったとのことです。
棚からぼた餅の使い方を紹介!
ここでは棚からぼた餅という言葉を使った例文をいくつか紹介します。
- 重要な取引先の社長と偶然再会し新たなビジネスにつながって棚からぼた餅だった
- 引き出しの奥から当選した宝くじ券を見つけた、棚からぼた餅だった
- 福引券を使ったら豪華な旅行券が当たった、まさに「棚からぼた餅」だ
このように「棚からぼた餅」ということわざは自分が意図してないような思いがけない幸運があった時に使います。
まとめ
今回は棚からぼた餅ということわざについて紹介しました。棚からぼた餅は普段から良く使う人も多いことわざですが、同時にその意味などについてはなんとなくで使っていた人も多いようです。この記事で棚からぼた餅の意味を理解した上での使い方や似たような意味を持つ他のことわざを知ることが出来たと思いますので、明日からこれらのことわざを使う際には説得力が増していると思います、積極的に使っていきましょう。